分布 本州、四国、九州
特徴 体長15~30㎜程度。黒地に黄色の斑点の身体(地理的差異があるようです)。他のカミキリに比べ触角が長い。オスの触角は体長の3倍程度、メスは2倍程度あるそうです。シュウ、シュウとよく鳴き、動きが機敏。
生態 成虫は6月~9月頃によく見かけます。エサはイチジク、クワ類の葉や茎。幼虫はクワ類、イチジク、柑橘類などの生木を食べるため、害虫とされています。
飼育 飼育は簡単で、ストレスなどにも強いようです。代用エサも幅が広く、エサが手に入らないようなことはないと思います。
キボシカミキリは、飼育が簡単な部類に入るカミキリです。夏休みの自由研究に持って来いでしょう。いろいろなエサを与えてみて、どれが好きかまとめると面白い研究になるのではないでしょうか?
キボシカミキリの飼育環境
プラスチックの飼育ケース小(160×100×高さ120)の物で十分です。そこに、止まる為の木や草を入れてください。できればクワ類、イチジクの木や葉がいいと思いますが、休んだり、隠れたりするためのものなので代用は何でもOKです。一日に一回、霧吹きで飼育ケース内を湿り気を帯びる程度に濡らしてあげてください。飼育ケースの置き場所は、直射日光の当たらないところにしてください。直射日光が当たると温度も上がりますし、水分もどんどん無くなっていくので、死んでしまう原因になります。キボシカミキリは葉の裏側にいることがよくあることから、木陰をイメージした少し暗いところがいいと思います。真夏に部屋の中に飼育ケースを置きっぱなしだと、さすがのキボシカミキリでも危ないと思います。真夏に外出するときは飼育ケースの置き場所を考えてあげてください。
キボシカミキリのエサ
成虫のエサは、イチジクやクワ類の葉や茎です。それらが手に入るようであれば、”ナナフシの飼育編”で紹介したように、葉っぱを水の入った容れ物に刺して飼育ケースに入れてください。しおれたら取り替えてください。それらの入手が困難な場合、代用エサとして昆虫ゼリーを入れてください。また、スイカ、メロンは好物のようで、よく食べますが不衛生ではあります。試してはいませんが、柑橘類の皮、野菜など幅広く食べるようです。ただ、スイカは1日で腐りますし、生エサは腐る前に取り替えましょう。ゼロ円というのは魅力ですが、生エサの欠点は、飼育ケース内が汚れることと匂うことです。昆虫ゼリーも1週間もするとコバエが湧きますので、残っていても取り替えることをお勧めします。
2019/7/24
家の近くでキボシカミキリを捕まえる。飼育ケースに入れてスイカを与えたら、喜んで飲んでくれた。
7/25
キボシカミキリ、今日も元気。スイカを喜んで飲む。一応、昆虫ゼリーも入れておくことにした。
7/31
ミヤマカミキリを岐阜県山県市で捕まえる。飼育ケースが足らないので、キボシと同じ所で飼うことに。
8/1
キボシがミヤマカミキリに殺されないか心配だったが、案外強い。素早く動いてミヤマカミキリの背中に乗ったりする。
8/7
キボシカミキリ、ミヤマカミキリにメロンを与えたところ、みんな夢中になって飲んだ。カミキリは瓜類が好物なのかもしれない。ちなみに、クワの葉、イチジクの葉は1度も今まで与えていない。
8/11
今日も元気。触るとシュウ、シュウと五月蠅い。最近は昆虫ゼリーも入れずにスイカだけで飼育している。
8/12
今日、文殊の森公園でヤツメカミキリを捕まえたので、ヤツメカミキリとキボシカミキリの小さいカミキリ同士で飼うことに。ミヤマカミキリはお引越し。
8/17
今日、ヤツメカミキリが死んでしまいました。原因は不明、キボシカミキリが殺した訳ではなさそう。
8/18
今日、文殊の森公園でキマダラカミキリを捕まえた。キボシカミキリと同じ飼育ケースで飼うことにした。
8/25
この頃スイカを買わなくなったので、昆虫ゼリーをエサにしている。キマダラカミキリと仲良く?暮らしている。
8/29
キボシカミキリ、キマダラカミキリ元気。キボシカミキリは1か月以上飼育している。
9/8
キボシカミキリは、昆虫ゼリー、スイカ、メロンなどよく食べてくれるので飼い易い。キマダラカミキリともケンカしていないようだ。
9/13
今日キボシと一緒に飼っていたキマダラミヤマカミキリが死んでしまいました。キボシもそろそろ寿命がくるのでは?と思っています。
9/20
とうとうキボシカミキリが死んでしまいました。飼育開始から約2か月飼うことができました。
今回の飼育で解ったこと
キボシカミキリは飼育し易く、小さな飼育ケースでもストレスなどで死んでしまうこともないようです。代用エサは、昆虫ゼリー、スイカ、メロンなどの瓜類などでできます。他の種類のカミキリと飼っても、殺したり、殺されたりする可能性は少なそうです。課題としては、今度は産卵させてみたいと思います。