クワガタ採取、とり方

捕まえたミヤマクワガタ
ミヤマクワガタ

 クワガタムシを捕まえに行くとき、危険な生物がいることがあります。まず、それらの対処法を知ってから捕まえに行きましょう。

 私の場合は、スズメバチはブーンという羽音がしたらその場所から一時的に離れます。一分経つか経たないかでもう一度戻って確認します。スズメバチがいなくなっていれば捕獲を再開、まだいたら、またしばらく経ってから戻ります。私は今のところ刺されたことはありませんが、相手は虫なので用心するに越したことはありません。

 イノシシは近くでは見たことはありませんが、早いものだと夕方頃から活動し始めます。夜の山の中では遭遇する可能性が高くなります。マムシはつい先ほど私がいた藪の中に入っていくのを見たこともあります。山の中ではどこにいてもおかしくはないです。なんにしても近づかないことが一番の対処法です。

 マダニ、ヤマビルも無視できない存在です。

 上記リンクにマダニ、ヤマビルの対処法が載っています。クワカブ採集は、わざわざヤマビルなどの生息環境に積極的に入っていく行為なのです。私の場合、上記対処法にプラスして、脚のズボンと靴下の隙間を養生テープやガムテープでグルグル巻きにしてヤマビルなどが入って来れないようにします。ヤマビルは足元から這い上がってくるものが多いです。ただ、山に先頭で入っていく人は、ヤマビルに狙われ、上から落ちてくることがあるので注意が必要です。

クワガタ採取の持ち物


カブトムシ、クワガタ捕りの道具

ライト

 昼間でもライトがあると木陰や隙間に入り込んだクワガタを見つける時に役立ちます。頭に取り付けるライトは、両手が使えるようになるので便利です。ライトの明るさは、出来るだけ明るいものを選んだ方が見つけ易いです。ライトの値段が高くても明るい方をお勧めします。実際に採集してみると、ライトの明るさによって成果に違いがでます。


カブトムシ、クワガタ捕りの道具

ピンセット

 クワガタは隙間に入り込んでいることが多く必ず使うことになります。2本あると反対から追い込んだりして捕ることが出来ます。いろいろな時に役立ちます。


カブトムシ、クワガタ捕りの道具

ほじくり棒(秘密兵器)

 ピンセットでも捕れない入り込んでしまったクワガタをほじくって捕ります。私はピンセットは使わず、これで採集しています。後で作り方を紹介しています。


カブトムシ、クワガタ捕りの道具

高い所に届く網

 昆虫採集用の長い網(一万円ぐらいします)または、釣り用(磯釣り用 安いもので7000円ぐらい)の魚網(網の部分を虫用に改造したもの)

 釣り用の魚網は伸ばせるので高いところのものも捕ることができます。何度も高いところにいて取れなかったことがあります。ライトの明るさが強力なものと、この網を持っていると数倍の成果が出ます。タマムシの捕まえ方のところで魚網の虫捕り網へ改造する方法を紹介しています。


カブトムシ、クワガタ捕りの道具

虫除けスプレー、携帯蚊取り器

 虫除けスプレーはあまりききません。携帯蚊取り器のほうがいいです。テニスのラケット型の感電させて蚊を殺すタイプの蚊取りラケットが個人的にはあるといいかな?または、蚊に刺されやすい友達を連れて行くと自分の虫除けになります(笑)。


クワガタの好きな木

 クワガタはコナラ、クヌギなどの木の樹液を好んで吸います。下記は代表的なものです。ヤナギは河川敷にあるものによくクワガタがいました。

 クワガタを捕りに行く時間帯を次の3種類に分けました。

1、夜に捕りに行く

2、朝早く捕りに行く

3、昼間に捕りに行く

1、夜に捕りに行く

 大人と必ず行きましょう。危険な生き物の中で一番遭遇するのはスズメバチです。スズメバチは夜になると動かなくなるので、気にせずにクワガタを捕ることができます。そのかわり、山中ではイノシシに遭遇する可能性が高くなります。

 クワガタはクヌギなどの木の幹の樹液を吸っている場合が多いです。木を根元から虫捕り網の届く高さまでじっくりと見てください。また、クヌギなどの木の回りの木(クヌギ、コナラなどでなくても)に止まっていることがあるのでライトで照らして探しましょう。クワガタは木のすき間にいることがよくあり、木のすき間や洞(ウロ)を見つけたら必ず見ましょう。木のすき間を丁寧に見るか見ないかで大きく成果が変わってきます。クワガタはライトを照らすと下に落ちてしまうことがあるので、なるべく近くに行ってから照らしましょう。下に落ちてしまうと暗闇では見つけることが難しいです。

2、朝早く捕りに行く

 スズメバチが動き始めるので注意。まだ寝床に潜っていないクワガタがいます。明るいので探索範囲が広がります。夜と同じく木の隙間、洞(ウロ)は丁寧に懐中電灯を使って探しましょう。また、木の下に溜まった落ち葉をどけるといることがあります。一匹でもクワガタが見つかった木は丁寧に木の下も探しましょう。木を蹴って驚かせて落とす方法もあります。木があからさまに揺れなくても振動がある程度伝わればクワガタは落ちて来ます。

3、昼間に捕りに行く

 スズメバチが活発に動きます。スズメバチが周りを飛び出したら静かに逃げましょう。昼間でも樹液をすっているクワガタ、カブトムシはいます。朝捕りに行く時と同じで、木の隙間や洞を探し、木を蹴って落としたり、木の根元を探すことになります。真夏の日差しの厳しい日などは、クワガタが日差しを避けるために、木の上から昼間でも降りて来ることがあります。高い所まで届くタモはそのような時に重宝します。

ヒラタクワガタ
ヒラタクワガタ

情報こそ大漁への早道

 まず、情報を集めることです。友達や周りの大人達にクワガタの捕れる場所を聞いて回ったり、インターネットで”〇〇市 クワガタ、カブトムシ捕れる場所”などと検索をかけます。誰かがインターネットに情報を上げてくれていることが多いです。検索上位のものだけ見ずに下位のものも見ましょう。集めた情報の場所に行き、クヌギの木を探し、その木の回りを探せばクワガタ、カブトムシが見つけれると思います。山の中の施設、例えば、〇〇森林公園、〇〇の森などの名前のついた施設は、カブトムシ、クワガタがいる可能性が高いので、一度行ってみて、そこの人たちに聞いてみるといいでしょう。施設の職員さんはその日に捕まえたクワガタなどをくれることがあります。また、クワガタ捕りのイベント情報も目を通しましょう。この場合、採集場所が記されていることもよくあり、そこに捕りに行けばいいのです。イベントで使われるような場所は安全な所が多く、小さな子供さん向けです。ただ、皆が知っている場所でもあります。

自分だけの秘密の場所

 近くに山がある環境なら自分で探してみるのも一つの方法です。地図の中には森林の分布などが記されたものがあります(インターネットでもヒットします)。その地図を見て広葉樹のマークのある所に行けばいいのです。ただ、登山道や公園に隣接している所にします。登山道もない所に行っても容易には採集が出来ませし、危険を伴います。なぜこのように言うかというと、私自身が、ごく近所にクワガタの捕れる所があるとも知らずに、わざわざ40分程かけてクワガタ捕りに行っていたからです。クヌギ、コナラなどならどの木でもクワガタが捕れる訳ではありません。樹液が多く出ているからといって捕れるとは限りません。クワガタが多く捕れる木は決まってきます。例えば洞(ウロ)がある木は第一級の採集場所です。そのようなクワガタが寄って来る木を見つけられるかが重要です。数本しかクヌギが生えていなくても、その中に1本でもクワガタが寄って来る木があれば自分だけの秘密の場所になります。

罠を仕掛けてクワガタを捕る方法

 罠はどこに仕掛けてもいいわけではありません。カブトムシ、クワガタの行動範囲にしかけないと全く捕れません。行動範囲はその日によってかなり変わってくるようです。数十メートル離れただけで捕れないことが多いです。

 バナナトラップなどは手間がかかりますし、回収をしないといけません。その臭うトラップを家に持ち帰らなければなりません。また、トラップにクワガタが寄って来ても、他の人が捕っていてしまう場合があります。自分だけの秘密の場所がある場合ならともかく、初心者には不向きな方法だと思います。ただ、次のような場合。

・クヌギ、コナラの森ではあるけれど、斜面が急なため採集が難しい場所。

・クヌギ、コナラの森ではあるけれど、登山道などの道がなく、足元に不安要素がある場所(人があまり入っていないため、マムシなどの危険生物と遭遇する可能性があるなど)

 このような時はおびき寄せて採集が出来るトラップは有効です。

外灯を探す方法

 山近くのスーパーマーケット、薬局、コンビニ、ガソリンスタンドなどや外灯を探す方法です。小さい子にお勧めです、危険がなく、何の用意もいりません。数百メートルぐらい離れていても電灯の状態次第で飛んできます。ただ、たくさんは捕れません。私は子供が小さい時、この方法で電灯を探し回ったことがありますが、全く捕れませんでした。闇雲に探してもなかなか成果は上がりません。ただ、ガソリンスタンドや薬局の店員さんに聞いてみたところ、案外すぐ近所のお店でも飛んでくることがあることを知りました。情報が第一。勇気を出していろいろな人に話かけると、思いがけない成果が得られます。お店の人にクワガタがくることがあるか聞いてみると、捕まえてとっておいてくれることもあるようですよ(経験談)。

ほじくり棒の作り方

ほじくり棒
ほじくり棒

 隙間に入り込んでしまったクワガタをほじくり出すための棒、自転車のスポーク、傘のほねなどの比較的丈夫で細い金属から作ります。ほじくる先をペンチで曲げれば出来上がり。

 今まで諦めるしかなかったものが捕れるようになります。代用として耳かきも有効ですが、長さは長い方がいいです。

一度行っただけで沢山捕れるものではありません

 最後に、クワガタは、一度行っただけでは沢山捕れるものではありません。今では私達がクワガタ採集に行くと数十匹捕れることが多いですが、他の人は同じように捕れている人は少ないです。最初の頃は、私達も数匹しか捕れませんでした。つまり、クワガタ採集は経験と情報によるところが大きいのです。どこで捕れたか前回の場所を覚え、捕り方も工夫し、採集ポイントのまわり順など考えます。有名なところはライバルも多く、そのような創意工夫が結果に大きく影響します。何度も同じ場所に通い、情報交換をすることが大漁への近道です。

クワガタの採集記録

2021/5/15

 近所の古墳で朽木の中を掘ってみると、コクワガタのオスがいました。もう活動始めているかどうかは判りません。

2021/6/20

 近所の山を登山ついでにクワガタを探しました。ガチで探していた訳ではないのですが、1匹も捕れませんでした。家で飼育しているクワガタの幼虫達は早いものだと羽化しています。もう捕れてもいい時期だと思うのですが・・・。

2021/7/11

 曇り空ですが雨は降らないとの天気予報、気温は30℃を超えるとか。昨日も雨が少々降ったのでクワガタ捕りにはあまり良くないコンディション。でも、近所の山に登山ついでにクワガタを探しました。木を蹴ってミヤマの中型、ノコギリの大型の2匹を捕獲できました。ミヤマクワガタは羽化してあまり時間が経っていないようで、微毛が生えていて金色に見えます。初めての場所で、昼過ぎに行ったのでこの成果。ここでミヤマが捕れたのは予想外でした。このことから、岐阜県岐阜市の北の方の山では案外ミヤマが捕れるかも。

黄金のミヤマクワガタ
黄金のミヤマクワガタ

2021/7/17

 今日は晴れて真夏日です。セミの幼虫を捕るついでに、近所の古墳で軽くクワガタ採集をしました。日が暮れて直ぐでしたが、カブトムシ オス1匹、メス2匹。ノコギリクワガタのオス2匹。コクワガタの小さなオス1匹が捕れました。本格的な夏到来ですね!明日はガチでクワガタ採集に行くつもりです。

2021/7/18

 晴れ、風もほとんどなく、今日も暑さが厳しそうです。目的地に夜明け前に着くように出発し、少し現地で明るくなるのを待って採集を開始しました。11時頃まで採集をして、ミヤマクワガタ30匹くらい、ノコギリクワガタ15匹くらい、コクワガタ5匹くらい、スジクワガタ5匹、ネブトクワガタ2匹、カタシロゴマフカミキリ1匹、ヤツメカミキリ1匹という成果でした。途中で他の子供にあげたりしていたので正確な数ではありません。ミヤマクワガタ30匹というのは運が良すぎる成果です。いろいろな要素が良い方向で重なったのだと思います。

クワガタ採集の成果
2021/7/18クワガタ採集の成果

2021/7/22

 晴れ、雲はあるが日差しは強かったです。ほぼ無風でした。日の出前に現地に着き、明るくなりヒグラシが鳴きだす頃に採集を開始しました。4日前に50匹ほど捕り、そのほとんどを持って帰ったり、他の小さなお子さんにあげたりしたため捕れるか心配していました。10時前まで採集をして、ミヤマクワガタ17匹、ノコギリクワガタ28匹、コクワガタ20匹、スジクワガタ2匹、ネブトクワガタ2匹、カブトムシ3匹という大漁でした。見つけても捕らなかったものなどを合わせるともっと捕れていました。夏本番ですね~。これからお盆頃までクワガタ採集を楽しめそうです。

クワガタ採集の成果
2021/7/22クワガタ採集の成果

2022/7/2

 今日は、晴天。夜明け前に現地に着くように家を出ました。現地に着くと先客がおり、既に採集を始めているようでした。8時頃までに、ミヤマクワガタ8匹、スジクワガタ5匹、ネブトクワガタ1匹、後はノコギリクワガタで、計30匹強といった成果でした。大きいもので、ミヤマクワガタ61㎜、ノコギリクワガタ61㎜でした。先客が採集をしてしまったのか?時期が若干早いのか?期待していた成果より少なめでした。只今、カメラが故障中で写真は撮れませんでした。

2022/7/9

 今日は、曇り空。夜明け前の暗い内に現地に着きました。今日も先客がいました。既に採集を始めているようでした。6時30分頃までで、ミヤマ、スジクワガタ、コクワ、ノコギリクワガタを合わせて40匹弱が捕れました。まだ最盛期ではないかもしれません。

2022/7/18

 前日に雨が降っていました。今日は、夕方まで曇りとの予想でした。現地に暗い内につきました。もう3組も先客がいました。地面は湿った状態で、コンディションとしてはよくありませんでした。7時までで、ミヤマ6匹、スジクワガタ1匹、ネブトクワガタ1匹、残りはノコギリクワガタでした。合計40匹強といった結果でした。ただ、ノコギリクワガタの60㎜前後大きなのものが数匹捕れたので、最盛期に入ったのかなと思います。

2022/7/30

 今日は晴天です。期待を胸に夜明け前に現地に着きました。今回は先客はいませんでした。6時30分頃までで、クワガタが合計48匹捕れました。ミヤマクワガタ、ノコギリクワガタ、スジクワガタ、ネブトクワガタが捕れました。その中では、65㎜のノコギリクワガタが最も大きく、全体的には小さなものが多かったです。

2022/8/3

 今日も晴天で猛暑が続いています。息子たちは夜明け前に現地に着いたそうです。平日だというのに先客がいたそうです。今日の成果は30匹程度だったそうです。ミヤマクワガタ65㎜が最も大きく、ミヤマ3匹、スジ2匹、ノコ10匹程度、後はコクワガタだったそうです。

クワガタ採集の成果
クワガタ採集の成果(2023/7/29)

2023/7/29

 今年二度目のクワガタ採集です。夜明け前に現地入りしました。明るくなり始めた頃に採集をスタートしました。今日は、ライバルがいませんでした。8時頃まで採集をしました。成果はあまり良くなかったので残念です。ミヤマクワガタ♂のみ7匹、スジクワガタ♂3匹、♀1匹、ネブトクワガタ♂1匹、あとはコクワと、ノコで、合計44匹でした。先週は行ったときは35匹でした。今年は、状況が変わったようで、よく捕れた木が折れたり、木が伐採された所があるなど、悪影響を及ぼしたのではないかと考えています。ずっと同じ環境にはならないので、そのときに応じて、新しい場所を開拓する必要があるのかなと思いました。